会社の決算書の作成にはルールはあるの?

会社が作成する決算書、試算表は金融機関、取引先など利害関係者にとって大変重要なものです。それを見て、お金を貸すかどうか、取引するかどうかなどを利害関係者は判断します。
そのため会社の会計処理には、普遍的なルールが必要になります。

企業会計原則とは

企業会計原則とは、一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行の一つが企業会計原則です。企業会計原則には一般原則、損益計算書原則、貸借対照表原則とあり、一般原則には7つの原則が設けられています。

真実性の原則

「企業会計は、企業の財政状態及び経営成績に関して、真実な報告を提供するものでなければならない。」というのが真実性の原則です。
会社の決算書、試算表は会社の真実を表していないといけません。

正規の簿記の原則

「企業会計は、すべての取引につき、正規の簿記の原則に従って、正確な会計帳簿を作成しなければならない。」というのが正規の簿記の原則です。
会社は複式簿記によって正確な会計処理を行い、正確な会計帳簿を作成しなくてはなりません。

資本取引・損益取引区別の原則

「資本取引と損益取引とを明瞭に区別し、特に資本剰余金と利益剰余金とを混同してはならない。」というのが資本取引・損益取引区別の原則です。
会社は事業活動で稼いだお金である損益取引と事業規模を大きくする目的で入金される資本取引を区別しないといけません。どちらも剰余金とよばれるものですが、稼いだお金は利益剰余金で資本増加を目的とした入金は資本剰余金とよばれ、その性質はことなります。

明瞭性の原則

「企業会計は、財務諸表によって、利害関係者に対し必要な会計事実を明瞭に表示し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない。」というのが明瞭性の原則です。
会社は利害関係者が正しい判断ができるように決算書を明瞭に表示しなければなりません。会社によっては独自の勘定科目を使用することがあると思いますが、それが世間一般的な表示でなければ利害関係者は理解できず正しい判断ができなくなります。

継続性の原則

「企業会計は、その処理の原則及び手続を毎期継続して適用し、みだりにこれを変更してはならない。」というのが継続性の原則です。
会社が毎年会計処理を変更したりすると、前年との比較が困難なったりします。また会計処理を変更するには合理的な理由が必要になります。

保守主義の原則

「企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない。」というのが保守主義の原則です。
会社が作成する決算書は過去の実績ではありますが、会社にとって不利益となる事態が予測できる場合は、その事態に備えた会計処理をしなければなりません。例えば多額の売掛金の貸倒が起こる可能性がある場合は貸倒引当金を計上するなどがそれにあたります。

単一性の原則

「株主総会提出のため、信用目的のため、租税目的のため等種々の目的のために異なる形式の財務諸表を作成する必要がある場合、それらの内容は、信頼しうる会計記録に基づいて作成されたものであって、政策の考慮のために事実の真実な表示をゆがめてはならない。」というのが単一性の原則です。
会社は決算書を提出先、例えば銀行、税務署、取引先によって異なる決算書を作成してはいけません。

まとめ

会社が作成する決算書は会社の実態を正確にあらわしたものでなくてはいけません。企業会計原則はその為のルールでしかありませんが、法律ではありません。しかし、この原則は会社の信用にも繋がる考えでもあります。会社も正しい判断基準で会計処理を行わないといけません。

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森圭一

㈱MILLSで経理を担当しています。簿記2級があるという軽い気持ちで住宅営業から会計事務所へ転職して13年。先輩の紹介でMILLSに入社することができました。部門的に専門的な財務会計も必要ですが、それ以上に管理資料の作成が主な仕事になっています。アナログ人間の自分には、資料作りが非常に苦痛ですが、日頃から人に親切にしておくことで日々助けてもらっています。
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