社会保険料の会計処理はどうすればいいの?

会社は従業員を雇用すると社会保険料に加入します。毎月の給与支払いの時の会計処理はどうすればよいのでしょうか?

社会保険料の種類

大きなくくりで社会保険料を言うと、次のようになります。
①就業時間外の病気や怪我に適用される健康保険、65歳から受給できる厚生年金、介護が必要な方にその費用を給する介護保険
②就業時間内の怪我に適用される労災保険、労働者の失業保険・助成金に費やされる雇用保険
社会保険料は、労働者個人と会社で負担することになります。その為どちらの負担なのかで会計処理も変わってきます。

毎月の社会保険料の会計処理

社会保険料は保険の種類、業種、年齢によって料率が変わってきますが、ここでは上記①の健康保険・厚生年金(以下、健康保険といいます)を会社と労働者の折半とさせてもらいます。②の労働保険は労災保険が全額会社負担、雇用保険は会社と労働者の負担で給与計算時は雇用保険の労働者の負担部分だけになります。
健康保険は従業員から預かった保険料と会社が負担する保険料を翌月の月末に納付します。
雇用保険は毎年7月10日一年分を労災保険と雇用保険を納付します。(今回の説明では省略します)
給与、社会保険の会計処理は、簿記のテキストなどでは次のような説明がされています。
例1 給与200,000円 健康保険60,000円(会社30,000円、労働者30,000円)雇用保険600円の場合
給与支払時
【借方】給与 200,000  【貸方】              給与手当
                    預り金    30,000 社会保険料
                                  労働者預り金
                    預り金       600 雇用保険
                                  労働者預り金
                    現金    169,400 給与支払
健康保険の納付時(給与支払翌月末)
【借方】預り金   30,000【貸方】              健康保険 
                                  労働者預り金
    法定福利費 30,000                  健康保険
                                  会社負担
                    現金    60,000  健康保険料
                                  納付

健康保険の従業員分は従業員から預かっているだけなので会社の損益にはしませんし、労働者から預かっている健康保険がいくらなのかも管理できます。

毎月の社会保険料の会計処理応用編

健康保険の会計処理は上記の通りなのですが、経理担当者としては少し面倒になります。何が面倒かと言えば、毎月預り金の残高を合わせておく必要があるからです。出来るだけ管理・手間を少なくして、かつ税務上問題がないようにしておきたいのが経理担当者の気持ちです。
上記例1を次のように処理します。
給与支払時
【借方】給与 200,000  【貸方】              給与手当
                    法定福利費  30,000 社会保険料 
                                  労働者預り金
                    法定福利費     600 雇用保険 
                                  労働者預り金
                    現金    169,400 給与支払
健康保険の納付時(給与支払翌月末)
【借方】法定福利費 30,000【貸方】現金     60,000 健康保険料
                                  納付

この仕訳であっても健康保険に関する損益は30,000円になります。しかし、この処理ですと従業員からの預かり金額が明確でない為、別に管理が必要になります。

まとめ

経理の仕事は、正しい会計処理をすることが原則です。正しい処理とは収益、費用が発生した時に計上されることです。
その原則を守りつつ、かつ適正な処理が行える工夫や効率化を考えることも必要になります。 

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森圭一

㈱MILLSで経理を担当しています。簿記2級があるという軽い気持ちで住宅営業から会計事務所へ転職して13年。先輩の紹介でMILLSに入社することができました。部門的に専門的な財務会計も必要ですが、それ以上に管理資料の作成が主な仕事になっています。アナログ人間の自分には、資料作りが非常に苦痛ですが、日頃から人に親切にしておくことで日々助けてもらっています。
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