賞与引当金の会計処理

会社が賞与を支給する場合はどのような会計処理をすると良いのでしょうか。

年間の賞与予算を決める

年間の賞与金額はどのように決めているでしょうか。多くの会社が支給前に前年または前回の支給金額を参考に決めているのではないでしょうか。毎月の会計処理をするに当って賞与予定額がある程度わからないと多少の不具合が生じてしまいます。それは支給時に賞与金額が計上されて毎月の試算表の経費がいびつになってしまうからです。さらに賞与の社会保険料の納付は翌月なので、会社の会計処理によって翌月または2ヶ月後の計上になってしまいます。賞与の予定金額が事前にわかれば賞与引当金の処理で毎月の経費計上に影響がないようにできます。

賞与引当金を計上する

賞与引当金で処理する一番の理由は毎月の試算表をより正確にできることです。賞与は支給月に発生する経費ではありません。ある期間(半年または一年)の経費をある時期(半年毎または一年に一度)支払っているだけです。したがって支給月だけに経費計上されるのは正しい処理とは言えません。賞与引当金処理で毎月の賞与予定額を計上しますが、この金額に社会保険料分を加算しておくと良いでしょう。社会保険料は支給月の翌月に納付になりますので支払時期で言えば賞与とずれてしまいます。そこで賞与予定額の15%(会社負担分概算)を概算の社会保険料として計上すると経費の計上が均一がされます。

年間賞与見込額  1,200万円
見込社会保険料    180万円
月額賞与引当金    115万円

【借方】賞与引当金繰入  1,150【貸方】賞与引当金 1,150

賞与支給時の会計処理

賞与引当金は毎月の経費計上をしますが、賞与の支給は半年または一年と言ったある時期にまとめてのことになります。

半年毎に支給の場合は
【借方】賞与引当金 600【貸方】普通預金 600

社会保険納付時
【借方】賞与引当金  90【貸方】普通預金 200  社会保険料 賞与分
【借方】法定福利費 110              社会保険料 毎月分

支給額が予定額と違う場合の会計処理

賞与引当金はあくまでも予定でしかありませんでの実際の支給金額と違うこともあります。その場合は賞与引当金の計上金額を残りの期間で調整します。
当初は年間予算を1,200万円としていたが、半期で500万円づつに変更した場合
支給後の賞与引当金が0円にならず115万円(賞与分100万円と社会保険料分15万円)が残ります。
半年後の賞与が500万円となれば社会保険料分が75万円となり賞与引当金残高115万円を引いて460万円を6ヶ月で計上することになります。

【借方】賞与引当金繰入 77【貸方】賞与引当金 77

まとめ

賞与引当金を計上する目的は毎月の試算表をできるだけ正確にするためです。今回の処理をしたところで調整が発生したりして毎月の処理は均一にはなりません。しかし経理担当者としてはただ機械的に会計処理をするのでなく、いかに事実に基づいた会計処理をするかを考えることでどのような処理をすべきか見えてくるはずです。 

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森圭一

㈱MILLSで経理を担当しています。簿記2級があるという軽い気持ちで住宅営業から会計事務所へ転職して13年。先輩の紹介でMILLSに入社することができました。部門的に専門的な財務会計も必要ですが、それ以上に管理資料の作成が主な仕事になっています。アナログ人間の自分には、資料作りが非常に苦痛ですが、日頃から人に親切にしておくことで日々助けてもらっています。
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